重要伝統的建造物群保存地区である「八女福島の町並み」の保存と再生に取り組む元八女市職員の物語

重要伝統的建造物群保存地区である「八女福島の町並み」の保存と再生に取り組む元八女市職員の物語

文化庁が選定する「重要伝統的建造物群保存地区(以下重伝建地区)」は、平成29年現在全国に114地区あります。代表的な地区としては、白川村荻町(岐阜県)、南木曽町妻籠宿(長野県)、京都市祇園新橋(京都府)など一度は耳にしたことのあるところばかりです。

先人たちの伝統的な技術が残る福岡県八女市の「八女福島地区」は、平成14年(2002年)に伝建地区に選定されました。現在では、お茶や伝統的工芸品(提灯や仏壇)と並び、八女市の代名詞として知られています。

今回は、八女福島地区の重伝建地区選定、そしてその保存と再生に深く携わる元八女市職員の北島 力(きたじま つとむ)さんのご紹介です。

北島さんの話を聴いてまず驚くのは、その行動力。
同市職員時代から様々なNPO法人を設立し、町並みの保存整備に取組んでこられたそうです。

今ではすっかり有名スポットとなった西古松町の丸林本家の北棟「うなぎの寝床」さん、中棟の宿泊施設の「泊まれる町家 川のじ」さん、南棟の木工職人の「國武秀一」さん、以前ブログで紹介した井上さんが営むカフェ「mitote(ミトーテ)」(東古松町)。
(井上さんの記事はこちら→<a href="http://www.romanticyame.com/blogs/16/" target="_blank">http://www.romanticyame.com/blogs/16/</a>

実はこれらすべてが、北島さんが携わった空き家物件でした。

「正直始めから関心があったわけじゃないんですよ。平成5年に企画調整室に配属されて、がんばらなきゃなとなってね。でも、当時の市長の考えもあって、本格的に取り組み始めたらどんどんはまってね。今では使命感みたいな感じですよ。ははは」と明るく話してくれる北島さん。
しかしながら、今の状況まで至るのには、苦難の連続だったと言います。

「取り壊される直前の空き家もあってね。買い手がなくて壊される直前に有志を募り団体を立ち上げ、物件の改修を行ったものもある。もちろん空き家のほとんどの物件は、市と市民団体で連携しながら保存・再生に取り組んでいて、それに伴い様々な市民団体を立ち上げました(下記に記載)。その甲斐あってか、この取組みを始めた当初50数軒あった空き家は、2017年現在20軒までに減りました。」

2000年  八女町並みデザイン研究会 発足
伝統構法の継承を合言葉に、地元の建築士が積極的に関わり、住民の相談活動をはじめとする町家の修理・修景事業を手掛ける建築の技術集団の育成のため(八女町家ねっとサイトより)

2003年  NPO法人八女町家再生応援団 発足
江戸後期から昭和初期に建築された多くの町家建築を保存活用することを目的とし、八女らしい有効活用のため(八女町家ねっとサイトより)

同2003年 NPO法人 八女空き家再生スイッチ 発足
文化を守り育て、地域に誇りを持つ住民を育て、八女の伝統と文化を活かしたまちづくりを推進するため(八女町家ねっとサイトより)

「それでも現状は、今までの状況とちょっと変わってきています。所有者が亡くなってしまったり、現在八女にはいなかったりして、すぐには空き家の再生活用ができないということです。少しずつ空き家を減らせているのはいいことですが、少子高齢化で逆に増えているのも事実です。まだまだこの取組みは力を入れていかないといけません。」と力強いお言葉をいただきました。
現在北島さん自身も空き家を再生し住居とされています。


≪景観とマッチした住宅≫
≪景観とマッチした住宅≫

伝統的な建築技術の意匠の造りになっています。
う~ん、歴史を感じられる素敵な家ですね~。

≪使える部分はそのまま活用。足りない部分も以前と同じような設計にして再生≫
≪使える部分はそのまま活用。足りない部分も以前と同じような設計にして再生≫

こちらはお話を伺ったお部屋。
右側)色が濃い引き戸が元々のもの
中央右側)色が薄い引き戸が新しく作ったもの
特に右側のガラスは、すでに製造していないそうで貴重なのだそうです。
まだ再生したばかりということもあり、過ごしやすく素敵なお部屋でした。

そして今年2017年、今までの町家保存再生に携わってきた功績が認められ、「日本建築学会文化賞」を受賞されました。そのことを北島さんに伝えると、
「いえいえ、これも有志の皆さんの支えがあってのことですよ。今後も皆さんと一緒に空き家の保存と再生に取り組んでいきたいと思います。」

最後に、空き家再生について一番のポイントはなんだと思いますかと質問したところ、意外な答えが返ってきました。

「所有者との信頼関係が一番やね。」
これが、『空き家を活用したい人』と『所有者』を繋ぐポイントなのだそうです。

同市職員を退職した今も一住民として活動を続ける北島さん。
実は彼の熱意が、八女福島の町家・空き家再生を支える一番のポイントなのだと思います。

空き家に住んでみたい、空き家を活用して事業をやってみたいという方、大歓迎です!

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